澤田 : 最近また結果出してきて、今5本(シーズンホームラン数)打ってますけど。一ファンとすると今年30本くらい打ってほしいんですけどもね。もし連絡があったときに言ってやってください。悩むなと。
金沢 : 盛大付属の澤田さんのアドバイスがあったということを言っておきます。多分全く聞かないと思います。
澤田 : まぁそれはあるかもしれない。あとどうしても言いたかったのが、サインお願いしたんですよ坂本選手に。いつになったらもらえるんですかね。
金沢 : 坂本(巨人 2006年ドラフト1位)もね人を選ぶので。盛大付属の監督さん、まだ甲子園ね、澤田さん勝ったことないって言ってたから
澤田 : 甲子園は出るだけでいいんですよ。すごいことですからね。
金沢 : 僕が忘れてただけなんで、それは大丈夫ですよ。サインぐらいはね
澤田 : 約束を守ることってのは指導者として生徒に言って来た事だと思うので。大人社会でもそれを。増田君(巨人 2018年ドラフト2位)のはいいですから。とりあえずまず今一番欲しいのは坂本君ですから。お願いしますね
金沢 : あいつも。あいつもって言ったら怒られるけど、今年が正念場だと思うんで、やってるみたいなんで。思いのほか腰の状態も良くないし、ただやっぱり気持ちはまだ萎えてないのでね。必ずしっかりとした終わり方というか、まだまだショートを守るんだという意思が強いので。また今まで坂本勇人を見た見方と違う見方でやっていきたいと思います。
澤田 : あと細川君(中日 2016年ドラフト5位)がね、中日に移籍して、存在感を表してますけど、そこについてはどう見てますか。
金沢 : やはり場所が変わったっていう一つの環境の違いがあったのが大きいでしょうね。もともとまじめで一生懸命やる子だから。立浪監督、そしてなにより和田一浩バッティングコーチがたまたま私が福祉大学でコーチやってる時の選手だったので。面白いもんで、和田コーチが中日に入る前から、一人お前ちょっと見てもらいたい選手が、細川がいるんだということを本当に電話で頼んでたんですよ。そしたら中日に現役ドラフトで入って、すぐ和田コーチから電話来て、僕のことを成奉さんというんで。成奉さん、必ず僕がマンツーマンで教えますからっていう風に言ってくれて、僕はこれで育てられなかったらお前の力がないってことだっていうことまで言って。
でもやっぱ出会いですよね。野球ってのは出会いと縁。必ずこの縁があるっていうことで。
そういう面では細川にとっては本当にいいきっかけになったと思います。
澤田 : 細川君の高校時代と、増田君と、坂本君と、田村君(ロッテ 2012年ドラフト3位)ときりがないんですけど。いろんなプロに行ってあるいは活躍している選手がいますけど、一番エネルギー注いだ選手ってのは誰ですか。
金沢 : それは坂本勇人でしょう。
澤田 : 間違いないですか
金沢 : それはもうこんだけ俺のエネルギーを、下手したら寿命も削ったかもわかんない。それぐらいやっぱり。
澤田 : ちょっと言い過ぎちゃいます?
金沢 : いやいや、だって担任もやったし
澤田 : その顔で?だって野球しかやってなかったんじゃないの
金沢 : ちゃんとやってましたあの時は。あの時はって今やってないみたいだけど。今もやってますけど。やっぱり、叱るエネルギーって大変じゃないですか。
2年と3か月しかないので、どちらかというとまだ野球さえやっていればいいっていうスタイルの中で。
いや、野球で人生切り開くにはさっきも言ったように人間的な部分が重要になるということを説いていくのに時間を費やしましたね。
澤田 : 今叱るっていう話ありましたけども、3年、4、5年前ですかね。すごい生徒さんを叱っている場面を見たんですけども、あのまま死ぬんじゃないかなって思ったことあるんですけども。
金沢 : いや、それまたおかしくなるから。
澤田 : ですから叱るっていうのは非常に指導者の勇気が要りますし。また考えないといけないですね、子供もね、そういう時代になってきている。
前であればその言葉が問題になるってことはあんまりなかったんですけど、その言い方ひとつだけでも問題になる時代ですのでね。やっぱりこう考えていかないといけないのかなと。
当然暴力っていうのはもうあっちゃいけないことなんですけど、言葉もね、考えないといけない時代。昔からそうだったのかもしれませんけど、特に今そうなのかなって感じます。
その辺はどう思ってますか。
金沢 : その通りでしょうね。もともとこういう怖い顔をしてますから
澤田 : 怖いっていうか暴力団ですよね、顔はね。昔から言われてますよ。ちょっと似てるっていう話もあるんですけど
金沢 : 本気で叱るとね、どうしてもやっぱり、何とかしたいっていう思いが強いから語気も荒げてしまうし、ただそうやって考えたら昭和の野球って言われるのかもわからないですけど。
俺は逆にじゃあ令和の野球ってどんな野球なのって聞きたいですよ。昭和の野球っていう定義は何なのか、平成の野球の定義は何なのか、令和の野球の定義は何なのか。
僕は定義はないと思ってて、山のてっぺん上るのにいろんなのぼり道があるだけであって。
髪の毛一つに例えれば、髪の毛を伸ばしてでも人間的に成長させていきたいっていう考え方の人もいれば、うちのように2年と3か月くらいは髪の毛のことを気にしないで一生懸命野球に打ち込む2年と3か月があっていいんじゃないかっていう考え方の人間もいるから。
いずれにしても大事なのは子供らと本気になって向き合ってるかで、言葉でもなんでも変わってくると思うし、大きな声出すのだって本気だからそうしてるだけであって、そのスタイルは僕は変わらないですね。
大事なのは本気の度数、子供らに対しての本気の度数だから、やっぱり今も昔も本気で子供らに向き合ってたら必ず伝わるもんだと思ってますので。
昭和の野球となんと言われようと、そこは絶対変えないでおこうと、思ってこんなガラガラ声になってます。