誰でもプロ野球選手を目指せる?!澤田俊一が語る地元スポーツへの想い

誰でもプロ野球選手を目指せる?!澤田俊一が語る地元スポーツへの想い

野球漬けの青春から、1人の社会人へ

ーー就職先を選んだきっかけはなんですか?

澤田:仲良い先輩が化粧品業界にいったので、同じところに最初は行きたくて。それで、 「あれ、化粧品業界って女性・・・素敵な子が多いのかな?」ってそういうバカみたいな考えをしていて、化粧品業界1社しか受けてないんですよ(笑)最終面接までいったんですけど落ちてしまって。

その後、次の週にもう一回連絡が来て、もう一回面接したんですけどまた落ちて。

最終的には7月くらいに物流系の会社内定をいただいて、そこに決めました。なので就職活動自体はほとんどしてなくて、これが後悔でもありますね。

ですが、就活がうまくいっていたら、それで満足しちゃって、今のバイタリティ溢れたような感じになってなかったと思います。


ー 就職後はどのような経歴になりますか?

澤田:大学卒業後、物流系の会社に数年勤めました。

退職後、たまたま知り合った人からとある会社の社長を紹介してもらって。そこから通信系の仕事とか、営業代行の仕事をさせていただきました。

会社員から起業へ「男だったら裸一貫で勝負してみろよ」

ーーその後、起業をしようと思われたんですよね。その理由を教えてください。

澤田:大学時代、埼玉に住んでいたんですけど、そこにお気に入りのスナックがあったんです。

経営者の方がたくさん来ていて、そういう人たちと関わるうちに、彼らのようになりたいと思うようになりました。お金の使い方もきれいだし、「男だったら裸一貫で勝負してみろよ」みたいな面白い話もしてくれました。

ー 起業をして、今はどういった事業をされてるのですか?

澤田:野球メディア「クラスポ」の運営・管理をしています。他にも営業代行の仕事とか、映像制作の仕事とか...人材紹介もやってますね。

ー 起業というのは非常にエネルギーを使うことだと思います。起業に向けて大学時代から何かアクションは起こしていらっしゃったのですか?

澤田:大学4年生になって、人材紹介の仕事をしていました。とある清掃会社の社長と仲良くなり、その社長から仕事を振っていただいて、他の大学生を派遣して紹介料をもらうみたいなことをやってました。今にも通じる部分ですね。

社会人時代の澤田俊一 | クラスタ
社会人時代の澤田氏

地域のアマチュアスポーツを応援したい。スポーツのリアルを伝えたい。

ー 起業後のお話についてお聞かせください。野球メディア「クラスポ」を立ち上げたのは、どういった経緯からでしょうか?


澤田:実は、中学時代に入っていたシニアの一個上の先輩と、社会人1年目に会社を作って運営していました。彼も野球が好きで、「野球に関わるビジネスをやりたいね」って意気投合していたんですけど、社会経験が浅いこともあり、失敗してしまったんです。

それから1年程経って、やっぱりもう1回チャレンジしたいという気持ちが湧いてきて「クラスポ」を立ち上げました。今は協力してくれる5人の仲間と活動しています。

もう1つ、野球を仕事にしたいと思う理由があって。父親が高校野球の元監督なので、各高校の雰囲気とか、この指導者はどういう考えを持っている、部費はいくらだとか、中々聞くことのできない話を知ることができたんです。

そういう話って、中々知る機会がないと思うんです。インターネットで調べても、正確な情報かどうか判断できないじゃないですか。僕が在籍していた光星学院だと、部費が高いって書かれてますけど、実際そんなことはないですし。

オンラインメディアの仕組みを使えば、全国各地の必要な情報を求めている人たちに届けられるかなと思っています。

ー 地元岩手に戻ってきて、クラスポの運営を始めた理由はなんですか?


澤田:一言でいうと、岩手が大好きだからです。スポーツだけで岩手で仕事をするには前途多難でしたが(笑)


あとは、父親が岩手で野球の監督をやっていたことも大きいです。そういった縁もあり、現在は野球の指導者の方に取材させていただいています。それが僕の強みだと思っているので、強みを生かして皆さんに他では知ることのできないような情報をお伝えしていきたいです。

スポーツメディア✖️岩手の組み合わせはそういった経緯で生まれました。

ー スポーツメディアを「岩手」でやることについて、どう言った意義があるのでしょうか。

大谷翔平選手や菊池雄星投手、佐々木朗希投手などの活躍もあり、昨今岩手の野球が盛り上がっているじゃないですか。全国から注目されている岩手のスポーツにフォーカスして、メディアという観点から、盛り上げたいと思っています。他にも、岩手でスポーツに取り組む学生達の役に立ちたいという気持ちがありますね。

ゆくゆくは、僕みたいに大学時代から数年間地元を離れていたとしても、いつか帰ってきたいと思えるような、加えて、岩手に縁のない人も、岩手で働きたいと思えるような「Uターン」「Iターン」のしやすい環境作りもしていきたいです。

例えば、平均年収で見ても、東京と岩手では差があります。そんな状況も変えたい!むしろ岩手の方が稼げる!ようにしたい。なんてことも密かに思っています。

ー 今後、クラスポをどのようなメディアにしていきたいですか?

澤田:直近の目標でいうと、地域のスポーツのリアルな部分を知るならクラスポだねっていう状態にしたいと思っています。

試合結果を知りたいならニュースでいいと思うんですけど、もっと指導者の考え方とか、この高校は本当は⚪︎⚪︎だよみたいな。そういった裏側を知ることができるように、僕が直接取材に行って、根掘り葉掘りお話を伺って作っています。気になる部分を聞くことができるので、もっとディープな記事を増やしていきたいですね。


クラスポは、最終的に何を目標にしているんですか?

澤田:例えば、野球をするのってお金がかかるんですよ。グローブ1個5万円、バット1本3万円。ユニフォームは5千円だけど、一週間でズタズタになる。

年間数十万から数百万円はかかるんです。そういった金銭的な理由で高校野球ができないという話も結構聞くので、それを解決したいですね。他にも、高校生のうちに他県の選手と練習試合をするだけで価値観って変わると思うんですよ。練習試合はできなかったとしても、会うだけでも違うと思うので、そういう機会を作ってあげたいと考えています。

澤田 俊一 | クラスタ
自らの目標を語る澤田氏

野球人「澤田俊一」として、伝えたいこと

ー 学生さんや保護者の方に向けて、最後にメッセージをお願いします。

澤田:大事にして欲しいことが2つあります。

自分がなりたい姿とか、絶対無理だろって思ってることでも、どんどん言葉に出してください。自分自身が背水の陣でやっていく気持ちです。無理だなって思った事こそ、口に出して周りに伝えてください。そうすると周囲も気付いて力を貸してくれます。


あと、僕失敗したら下を向いちゃう性格なんですよ。

NECレッドロケッツに僕の友人がいるんです。その人は高校を卒業してから現在まで、ずっとプロバレーボール選手としてやっているんですよね。

その人が、悩んでいる時に相談にのってくれて「とりあえず失敗はするから、それでもいいから上を向け」って教えてくれたんです。それからは『失敗しても死ぬわけじゃないな、しゃーないな』って捉えられるようになって、失敗を恐れずに挑戦できるようになりました。

例えば以前だと、エラーをしたらグローブを見て悔しがっていたんですけど、それからは「あーすいません!(笑)」ていう感じで、下を向いて落ち込むことがなくなりました。上を向くのが良いか悪いかは分からないですけど、でも絶対に下を向かないようにしていました。下を向くと、自分自身から出る悪い雰囲気が周囲に伝わってしまうので。とにかく明るく、元気でいることを意識していました。失敗してもずっと上を向いていたら暗い奴には見えないじゃないですか。(笑)

失敗しても明るく、失敗してもグローブを見ない、バットを見ない、首をかしげない。

これだけで評価も変わりますから。

対談後

ー 光星学院時代の見た目とだいぶ変わっていますけど・・・

澤田:旧友に「誰?澤ちゃんだよね?」って言われます(笑)

ー 痩せようという気はありますか?

澤田:あります!!!(デスターシャ)

澤田俊一・デスターシャ・牧秀吾 | クラスタ
デスターシャをする澤田氏

ー 岩手の好きなご飯はなんですか?

澤田:冷麺が大好物です。学生時代、帰省したら絶対に食べていました。必ず別辛で。

盛岡冷麺は、岩手であればどこのお店も美味しいです。

ー 趣味はなんですか?

澤田:大学の時は美術館巡りが趣味でした。頻繁に通っていたのは、千葉県にあるホキ美術館です。写実絵画を見て感動していました。インターネット上にはなりますが、今でもそういった絵画を調べて鑑賞し、癒されています。

あとは麻雀ですね。将来、麻雀が強い友人と一緒に雀荘を経営したいなっていうのが密かな夢もあります(笑)

ー 今でも野球はやるんですか??

澤田:今はやっていないです。半月板を怪我しちゃったんですよ。

社会人1年目の時に、大学の1個上の先輩に、池袋の雀荘に誘われて行ったんですよ。それで、池袋駅西口の階段を急いで上がってる時に踏み外して、半月板損傷しました。それで選手生命が・・・(笑)そこから20キロくらい増えました(笑)手術して、またいつか野球をしたいという思いはあります。

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